10年ひと昔、でもずっと青春

 僕が田舎を離れてからちょうど10年が過ぎた。僕にとってはあっという間に過ぎた10年だったが、10才の子供だった人はもう20才の成人、20代だった人はアラサー、30代だった人はアラフォー、おそらくそれぞれの生活や志向性は変化したことだろう。僕は変化したのか、「万年そんなに大成功しない起業家」の自分としては何も変わっていない。

 2008年に約30年の名古屋生活から故郷にUターン、故郷愛に燃えてしまい3年間は民宿や地域活性事業などやりたいことをやった。しかし生活スタイル、習慣風習、自然、人間の考え方、そしてビジナス感覚など、偉大すぎる環境の違いを感じて2011年に東京に脱出した。浅草、大塚、そして湘南に住み、アーティストマネージメントやイベントを行なった。故郷でやりたいことをやる快感を覚えてしまった僕は、その前の名古屋時代以上に自分の夢を叶えようとした。でもこれまた超田舎から超都会への変化が僕を直撃した。そんなに甘くない。50代から60代になる間に、この年代になってもまだ知り得なかった社会のいろいろなことを体験した。

 苦節10年、やっと吹っ切れた感がある。これまでの経験をバランス良く活かせる気がする。「万年そんなに大成功しない起業家」としての人生はまだまだ続く。60代になってもずっと青春、そしてずっと大人を目指す。